Noodl × 音声認識 × API ハッカソン開催レポート

2018年11月27日、ラピッドプロトタイピングツール Noodl(ヌードル)と音声認識を活用したハッカソンを実施しました。TOPPのデザインテクノロジストであるマティアス氏がメインファシリテーターを、私がサブファシリーテーターを務め、15名の方にご参加いただきました。

ハッカソンのテーマは「Noodl × 音声認識 × API」。

声アシスタントが搭載されたプロダクトやアプリケーションが普及し、テレビやエアコン、電子レンジなど音声で操作できるプロダクトが急速に増えています。
それに伴い、音声入力を取り入れたプロトタイピングやデザインのニーズが増加。ストレスのないインタラクションやデータの活用など、デザインとエンジニアリングを融合して考えるべき場面も増えてきました。また早期の段階で企画しているサービスの実現可否や提供できる価値を同時進行で検証する必要もあるため、従来の開発プロセスでは対応が難しいと感じます。

Noodlを使用すると、デザインとエンジニアリングを同時に進め、Hi-Fi(忠実性の高い)な実働プロトタイプをすばやく作ることが可能です。今回のハッカソンでは、Noodlと音声認識API を使い、実際に動く音声コントロールエクスペリエンスを作成しました。

ハッカソン開始!

今回のサブテーマは「スキルミックス」。エンジニア、デザイナー、プランナーなど、様々な職種の方に社外からもご参加いただきました。職種が偏らないように構成した5チームで、いよいよワーク開始です。

まずはアイデアを話し合いスケッチを作ります。各チームに配布した、音声認識のサンプルプロジェクトを元にアイデアを形にしていきます。

真剣な眼差し…

マイコンも繋げちゃいます!

光る牛!?

プレゼンテーション

どのチームもアイデア・プレゼンテーションともにユニークでした。どんなアウトプットが生まれたか、少しだけご紹介します。
※発表順

電車の混雑度や気温・湿度といった環境の劣悪度をモニタリングし、教えてくれるアプリ


これがあると、通勤時のストレスが軽減されそうですね。空いている車両を狙って席をゲットしたいです!

ペット用酸素カプセル内の空気をモニタリングし、二酸化炭素濃度が増加するとアラートを出すアプリ


目に見えないことを可視化しデータを蓄積していくことで、動物の医療を更に発展させることができそうですね。

お肉の部位名を言うと、該当する部分をライトで教えてくれるガジェット


焼肉屋さんで「〇〇ってどの部分?」と聞かれた時「わからないけど美味しいよ」と答えがちなのでぜひ設置してほしい!

GPSを利用した、点字ブロックの代わりになるIoTガジェット


これがあれば、物理的な点字ブロックの有無にかかわらず自由に移動できますね!

「いってきます」というだけで天気予報をお知らせしてくれる傘リマインダー


いつも行っている習慣的なアクションによりイベントが起動するというUXが良いですね!

結果発表


審査員はTOPPのマティアス氏とGOB-IPの櫻井氏。

懇親会


大盛り上がりの懇親会。なんと、食べ物や飲み物に目もくれずNoodlを続けている方もいらっしゃいました!

参加者の声

■プランナー / 女性

はじめて触ったNoodlで3時間の間に何かを作ることは、私の技量ではとても難しかったです。勉強する興味が湧きました。

■ディレクター / 男性

非常にエキサイティング!
定期的に新たなガジェット(今回は音声)を活用したハッカソンでシリーズ化したら面白いかも。

■SE / 男性

IoT試作開発に導入してみたいです

マティアス氏からのコメント

我々はデザイナーとして、そして技術者として、成果物を超えた影響力を与えられると考えています。東京でのハッカソンは、参加者それぞれが業務での影響力を向上させる素晴らしい機会でした。
また、音声認識技術を用いたプロトタイプ制作の経験を、従来のやり方で得ることは難しいことかも知れません。

一方、組織や職種、そして文化を超えて様々な人々と出会うことのできるハッカソンは楽しくて仕方がありません。人と顔を付き合わせながらハンズオンで作業することこそが、アイデアや意見を交わすための最適の方法なのです。

可能性を頭で理解するだけでなく、そのものの本質や構造を初めて理解し、自由に操れるようになったときの「なるほど」という瞬間をより多くの人々に感じてもらうために、こういったハッカソンの継続的な開催を心待ちにしています。我々は音声認識から既存のアプリ、コネクテッド・エクスペリエンスの提供までなんでもやりますよ。

あ、あと日本はやっぱり最高ですね^_^

ハッカソンを終えて

1日というとても短い時間かつNoodlを初めて触る参加者がほとんどだったにもかかわらず、どのチームもアイデアそのもののユニークさと拡張性、そして時間内で表現できることのスコーピングとチャレンジのバランスが素晴らしく、とても感動しました。
また、TOPPのThink&Do(考え、実行する)メソッドやNoodlそのもののポテンシャルについても改めて再確認できました。
今回はたった1日の短いイベントでしたが、5日もあればコンセプト・プロトタイプ共にかなり高い精度まで到達するのではないかと感じました。

ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
テーマを変えて、2回目のハッカソン開催ができると良いなと思っております。

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