今こそチームビルディングが大事!必要性やメリット、オンラインでも使えるツールもご紹介します

リモートワークが普及した昨今、チームメンバーと顔を合わせる機会が減った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?柔軟な働き方ができるようになった一方で、オフィスで顔を合わせないことにより、コミュニケーションの機会の減少、帰属意識の低下などのデメリットも見られます。こんなときこそ、積極的にチームビルディングの機会を設けることが不可欠です。この記事では、チームビルディングのメリットや必要性、オンラインで実施可能なおすすめのチームビルディングツールをご紹介いたします。

チームビルディングとは

そもそも、「チームビルディング(Team Building)」とは、言葉の通り「チームを作る」という意味です。この場合、単に「人を集める」という意味ではなく、チームの目標、目的に向かって進み、達成できるチームを作ることを指します。そのためには、ビジョンや意識の共有、団結力などはもちろん、個々の能力を最大限に発揮し、それらを上手に活かしていくことがポイントになります。
 
また、そのようなチームを作るためのワークやプログラム、研修、アクティビティ等の具体的な手法のことを指して「チームビルディング」と呼ぶことも多いです。本記事では、主に後者の意味で解説していきます。

チームビルディングを行うメリット、効果

ではチームビルディングを行う具体的なメリットや効果はどんなことでしょうか。3つに分けてご紹介していきます。

心理的安全性の醸成

一つ目は、心理的安全性の醸成です。心理的安全性とは、”チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと(※)”と定義されています。Google社は、2012年に開始した「プロジェクト・アリストテレス」の調査において「心理的安全性が感じられるチームこそ収益性が高く、離職率も低い」と結論付けています。つまり、目標を達成できる効果的なチームを作るには、心理的安全性を高めることが不可欠です。チームビルディングを通してコミュニケーションが活発化され、お互いのことを理解しあえるようになると、警戒心が薄れ、心理的安全性が高まるという効果があります。
 
(※)引用 https://www.jstor.org/stable/2666999
 
【関連記事】心理的安全性とは?チームや職場にもたらす効果、高める方法を解説

メンバーのモチベーションの向上

二つ目は、メンバー一人ひとりのモチベーションの向上です。メンバーが孤立した状態では、モチベーションを保つことはなかなか困難です。チームビルディングを行うことによって、チームへの帰属意識が高まると、貢献意欲が生まれ、業務へのモチベーションが高まるという効果があります。逆に帰属意識が低い状態では、チームや企業への愛着が持てないため、受け身になりがちです。自発的に行動しようというモチベーションが維持しにくく、結果として、パフォーマンスの低下や定着率の低下につながってしまいます。

チームのパフォーマンスの向上

三つ目は、チームとしてのパフォーマンスの向上です。コミュニケーションが活発になり、メンバー一人ひとりの心理的安全性が醸成されることにより、情報共有がスムーズに行われ、活発な議論ができ、新しいアイデアも生まれやすくなります。また個々のモチベーションが高まることにより、成長が促され、結果としてチーム全体としてのパフォーマンス、生産性の向上に繋がります。

リモートワーク下でこそチームビルディングを行う目的、必要性

コロナ禍により、リモートワークやテレワーク、ハイブリッド型ワークを導入する企業が増えました。オフィスに出勤する機会が減ったことで、これまで何気なくできていた雑談やちょっとしたやりとりをする機会が少なくなっています。株式会社スコラ・コンサルトが2020年に行った調査によると、約半数の49.2%が、テレワーク下において、メンバーと雑談を「あまりしていない」「ほとんどしていない」と答えています。また、「出社時と比較して、職場のメンバーとの雑談機会は減りましたか?」という質問に対しては、64.3%が「かなり減った」と回答しており、「少し減った」と回答した人を合わせると、8割以上の人が雑談の機会が減っていると感じていることがわかりました。
 
雑談をすることはチームビルディングの一つであり、チームや組織にもたらす効果はたくさんあります。リモートワークやテレワークによって雑談やコミュニケーションの機会が減っている今こそ、意識的にチームビルディングの機会を設けることが大切なのです。

オンラインでもできるチームビルディングの手法4選

Hyper Island TOOLBOXから、オンラインでも実施可能なチームビルディングのワークを集めてみました。日常の業務に取り入れられるものから、アクティビティ要素の強いものまでありますので、ぜひチームの状況や場面に応じて取り入れてみてください。

ジェットコースターチェックイン


チェックインとは、ミーティングやワークショップ、研修を始めるために行うものです。この方法は、参加者の現在の状態が、ジェットコースターのどこのポイントにあるかを例えるというユニークな方法です。ミーティングのたびに実施でき、参加者の感情やテンションを共有するために役立ちます。

毎回このような形で実施しなくても、ある質問に一人ずつ答えてもらうというチェックインの方法でも充分効果があります。
 

目的 アイスブレイク、コミュニケーション
シチュエーション ミーティング、ワークショップ、研修の導入
所要時間 5〜60分
参加人数 2~40人
心理的安全性 セーフゾーン
用意するもの 複数色のペンまたはマーカー、フリップチャート、紙またはホワイトボード

 
https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/rollercoaster-check-in/

腐った魚


『腐った魚』は「頭の中にあるが、話したくないこと。しかし、長く隠すほど臭くなる(腐っていく)」ことの隠喩です。腐った魚(恐怖や不安)を明らかにすることで、参加者はお互いに関係を深め、より快適に共有できるようになり、学習と発展領域を明確にします。
 
プロジェクトの初期に実施することで、プロジェクトのテーマに関連する不安、懸念、不確実性をチームに共有することに焦点を当てています。グループ内でオープンネス(お互いへの寛容さ、あらゆることを話しても良いと感じる良い「場」の空気感)を達成することが目的です。
 
オンラインで実施の場合は、テンプレートをメールで送信するか、Miro(https://miro.com/miroverse/stinky-fish/)経由でオンラインテンプレートを使用することができます。
 

目的 チームのオープンネスの達成
シチュエーション プロジェクトの初期
所要時間 60~120分
参加人数 2~40人
心理的安全性 ミドルゾーン
用意するもの 魚のイラストが印刷されたA4の紙

 
https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stinky-fish/

現在の印象


オープンネス(オープンである事、風通しの良い状態)は、心理的安全性を築くための要素の一つで、建設的な人間関係や活気あるチームを築く上で最も重要です。オープンネスは信頼を生み、信頼はさらなるオープンネスを生みます。このエクササイズの意図は、メンバーが自発的にお互いにプラスの影響を与えられるような、質の高い繋がりを作り出すことにあります。
 
オンラインで実施する場合は、バーチャルの付箋を使い、使用しているツールを介して参加者同士のやり取りを決めましょう。
 

目的 チームのオープンネスの達成
シチュエーション ワークショップ等
所要時間 60~120分
参加人数 2~40人
心理的安全性
用意するもの 付箋、ペンまたはマーカー
※オンラインの場合はバーチャル付箋等

 
https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/feedback-current-strongest-impression/

トーストの作り方


「トーストの作り方」は、ビジュアルシンキング、要件定義、行動のイメージ、システムシンキングなどのコンセプトを共有理解するための演習です。ワークショップの最初に実施することで、参加者同士の考え方を視覚的に捉えることができます。
「トーストの作り方」と一言で言っても、様々な前提や方法、考え方があることに気づくことでしょう。最後はグループで一つの絵にまとめることで、様々な意見を出し合ったり、楽しみながら行うことができます。

オンラインで行う場合は、画面越しに絵を見せあうことで実施できます。
 

目的 コンセプトの共有理解
シチュエーション ワークショップ等
所要時間 30~60分
参加人数 2~40人
心理的安全性 ミドルゾーン
用意するもの 紙、付箋 またはインデックスカード、ペン、マスキングテープ

 
https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/draw-toast/

まとめ

日々の業務において、このような時間をとるのは難しいかもしれません。ですが、中長期的な視点で見たとき、チームビルディングやコミュニケーションのための時間をしっかりとることで、生産性の高いチームの構築に繋がります。ここでご紹介した方法は、チームの結束力を高めるだけでなく、個々がリラックスし、より力を発揮できることにもつながります。ぜひ、あなたのチームにも取り入れてみてください。

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