チームを成功に導くための、効果的なフィードバックの与え方、受け取り方とは?

Hyper Island通信では、北欧発のビジネススクールであるHyper Islandでの学び、リーダーとしてのマインドセットなど、次世代を背負うリーダーの皆さんのために有益な情報を発信していきます。今回のテーマはフィードバックです。フィードバックを与えることも受け取ることも、実はスキルを必要とすることをご存知でしたか?この記事では、実際にHyper Islandで実践されている効果的なフィードバックの方法や、スキルの身に着け方についてご紹介いたします。
 
ハイパーアイランドの修士プログラムにおいて、定期的な質の良いフィードバックは建設的な関係を構築し、仕事を成し遂げる上で最も重要な要素の一つです。
寛容さは信頼を生み、信頼は寛容さを生みます。建設的に協力していくためには、お互いに直接、かつ明確に話し合うことができる必要があります。積極的なメンバーであるあなたは、率先して模範を示し、チームが成功するために必要な文化を切り開くことができます。ただ座って、他の誰かが一歩を踏み出すことを待っていてはいけません。フォロワーではなく、クリエイターになりましょう。

effective feedback

自分自身と他者に問いかけましょう

私がチームに貢献していると他の人はどう思いますか?他の人がどのように機能していると思うかについて、彼らに話せる雰囲気はありますか?建設的な対話をするために私は何ができますか?どうすれば自分の気持ちを共有することができますか?他の人の考えや気持ちに耳を傾けようとしていることを示すために何ができますか?
 
フィードバックの目的は、自分自身や他の人がより良い仕事をし、また既に行っている素晴らしい仕事を続けられるようにすることです。あなたは互いのためになることを望んでいると思います。それは、非難することや、正しくあることについてではありません。建設的で正直な対話をすることについてです。互いに助け合うという目的は、建設的な方法で気づきを得た場合、人々はすでにもっている適切な行動と態度に改め、不適切な行動を改善する機会を与えます。
 
自分がしていることと、あなたがどんな人であるかを混同してしまうと、受け取ったフィードバックを誤解しやすくなってしまいます。フィードバックは、あなたがしていることについてであり、あなたが誰であるかについてではありません。フィードバックは、あなたの行動と、その行動を変えることによってグループ内で協力しあうために何ができるかということについてなのです。フィードバックがあなたの人としての価値をはかるものではないことを真に理解するためには、適切なフィードバックの与え方、受け取り方を実践する必要があります。

効果的なフィードバックとは何か?

説明

あなたが指摘している行動と、改善すべき行動についての正確な説明をしてください。
 
”あなたは私の話に最後まで耳を傾けていないように感じます。私たちがプロジェクト計画の話をしているときにそれが数回ありました。あなたが言い訳をする前に私は話を終わらせたいと思っています。”

判断したりレッテルを貼らない

人を説明するときにレッテルを貼る言葉を使わないでください。彼らがしていることや言っていることに注意を向けてください―彼らの性格や動機を次のように判断しないでください。
 
”あなたは独裁的です。”
”あなたは柔軟性がありません。”
”あなたはクリエイティブです。”

パフォーマンス重視

改善できることに集中し、フィードバックをタスクか役割に紐づけましょう。
 
”貴重な時間をあなたと失うことは私にとって苛立たしいことです:
あなたが遅れると、私たちが目指しているすべてのことについて話し合うことができません。チームは私たちからの良い決断を必要としているので、これは重要なことです。”

人に焦点を当てない

パーソナリティ、性格、態度、もしくは個人的な環境や過去のことなど、変えることができないことに対しては、直接的に言及しないでください。
 
”これがまさに前回のトラブルの原因です。もしあなたが早番で仕事ができれば、午前7時に会うことができ、解決できたでしょう。”

明確で直接

わかりやすく、明確な言葉を使いましょう。その人が理解できるフレーズを選んでください。簡潔かつ要点を述べてください。成功するフィードバックは理解しやすいものです。
 
”すべてのチームが我々の将来の開発計画であるこのプロジェクトの影響を理解することが重要です。これに関して、チームが最新の状態になっていないことに気づきました。すべてのチームミーティングにおいてこのプロジェクトの進捗を含めてほしいのです。”

あいまいではない

手がかりを与えたり、ただ言いたいことを伝えたりしないでください。その人があなたの意味することを推測しなければならない場合、誤った推測をするかもしれません。不十分なフィードバックでは、受け手はあなたが何を意味していたかについての疑問が残ります。
 
”ここで何が悪いのかはかなり明白ですよね?”

申し出る

フィードバックをしたいという合図とその理由を伝え、その人が申し出を受け入れることを待ってください。
 
”今日のミーティングの開始について話してもいいですか?フィードバックと私のアイディアについて聞いてもらえますか?ミーティングをより良くしたいと思っています。どうすればより達成できるか話し合えますか?”

課されていない

受け入れができていないのに、言いたいことを言い始めないでください。

自分の言葉

自分の言葉で話す―これらの言葉と感情はあなたのものであることを示しましょう。
 
”私は気づきました;お願いしたいです;好きではありません”
”私はあなたの言ったことを心配しています。それについて尋ねることができれば、私はあなたの意味することを理解できるでしょう。”

すり替えない

自分の考えや気持ちを他の人と混同しないでください。直接尋ねない限り、他の人が考えていることはわかりません。
 
”あなたの行動に、誰もが明らかに不快感を覚えています。”
”私たち皆、あなたが話を聞かないことを知っています。”
”私は実際に見たことはありませんが、人々が・・・と考えていることは知っています。”

明確

あなたが話したい人のパフォーマンスや行動の側面を明確にしてください。
 
”ミーティングを始めたとき、私が抱えている問題について説明している間、あなたはかなり頻繁に遮っているように見えました。耳を傾けてくれていないと感じました。最初に全体像を伝えることが効果的かもしれません。”

一般化しない

人のあらゆる側面や、仕事のやり方について話さないでください。
 
”いつものように、あなたは私が言わなければならないことを無視しました。あなたは絶対に耳を傾けません。”

バランスをとる

パフォーマンスの低い行動についての指摘とのバランスをとるために、ポジティブなメッセージも含めましょう。
 
”あなたの貢献は本当に役に立ちました―あなたは多くの事例を挙げた方法が好きなようですが、最後の要約はあまり明確ではないと思いました。それに加え、日程と詳細があれば、より明確になっていたと思います。”

一面だけを見ない

ネガティブなことから始めたり、嫌いなことだけを話したりしないでください。
 
”結局、あなたは私たち全員を失いました。それは機会の無駄でした。”

タイムリーかつ定期的であること

出来事の直後と、適切な瞬間にその人と話してください。フィードバックは日々の習慣のように頻繁に実施しましょう。あなたはスキルを磨き、チームはフィードバックに対し積極的に対処することに慣れるでしょう。
 
”この会議のあと、少し時間をとれますか?進捗について話したいと思います。”

稀な事にしない

その出来事が過去のものになるまで待たないでください。一度にまとめて言うために、言いたいことを溜め込まないでください。フィードバックを稀なことにしてしまうと、十分なフィードバックができなくなります。そしておそらくより大切なことは、あなたのチームはオープンで判断力のない環境において、問題に正面から取り組むことができなくなってしまうことです。
 
”私は、あなたが長い間、悪い対処をしていたことを伝えたいと思っていました”

ソリューション重視

あなたが指摘した問題に、その人がどのように取り組むことができるかについて、喜んでサポートすることを示してください。
 
”このプロジェクトは我々の将来の活動に影響を与えるため、チーム全体がこの問題を理解しているか確認することをお勧めします。実際に行う方法について、いくつかのアイデアを話し合うことができますか?”

フィードバックプロセスの障壁

フィードバックを与えることも受け取ることも、必ずしも簡単なことではありません。
与える側も受け取る側も、フィードバックを受け入れる必要があり、そのフィードバックが正しくない可能性があるかもしれないことを受け入れる必要があります。両者が、フィードバックは前向きな意図があると信じるとき、あなたは急いで通り過ぎることなくメッセージに集中することができます。しかし、メッセージに集中する前に、あなたはしばしば否定的な態度や付き合いを乗り越えなければなりません。

あなたは以下の理由でフィードバックを提供することが難しい場合があります

・フィードバックは否定的で役に立たないものだと思っている
・他の人があなたのことを嫌いになるのではないかと心配している
・他の人がフィードバックに対処することができないと思っている
・過去の経験から、受け手は変わらないし、フィードバックに対して敵対的だと思っている
・フィードバックはリスクに見合わないと感じている

あなたは以下の理由で修正フィードバックを受けることが難しい場合があります

・批判を受けることは不快に感じる可能性があるので、焦って合理化しようとする
・改善提案によってあなたの自尊心が傷つくと思っている
・フィードバックが役に立たたなかった、または不当なものであった経験がある

フィードバックのスキル

スキルのある人々は、フィードバックをポジティブな体験にし、たとえそのフィードバック自体が難しくネガティブなものであっても、誰もが価値を感じられるようにします。もしフィードバックをうまくできなかったり、全然できなかったりすると、士気を失わせ、その影響は長く続いてしまいます。
 
あなたの伝えようとするメッセージが”ポジティブ”であろうと”ネガティブ”であろうと(他の人があなたの言っていることをどう解釈するかについては責任をとれないので、ポジティブかネガティブかということは常にあなたの解釈です)、フィードバックを行うために使用するスキルは他へ多くの影響を与えます。あなたがポジティブなつもりで発したメッセージが、混乱している誰かの士気を下げる可能性もあります。パフォーマンスの低下についての厳しいメッセージは、スキルを伴って発せられれば、受け手はサポートされていると感じ、モチベーションが上がる可能性もあります。
 
あなたがフィードバックをしているときは、常にこれらのことに集中してください。

アクティブリスニング

他の人の観点、視点、ニーズや感情を理解するために、注意深く耳を傾けてください。

観察

人がどのように話し、動き、反応しているかに注意してください。これを正確に説明するようにしてください。

明確な言葉の表現

直接的な言葉を使い、聞き手にとって適切な言葉を選んでください。

メッセージを組み立てる

・会話の導入
・文脈の設定
・問題の説明
・議論の要約
・ポジティブに終わる

メッセージの計画と準備

時と場所、会話の内容を事前に考えてください。

タイミング

他の人のニーズと優先順位に注意してください。休憩中か静かな時間を選んでください。急いでいたり、夢中になっていたり、また忙しすぎるときに彼らを捕まえることは避けてください。彼らが自分事と捉え、考える時間を与えてください。

セルフアウェアネス

自分自身の感情に注意してください。あなたが難しいと思っていることを認識し、あなたの限界に気づくことができれば、これらについて話すことができます。

レジリエンス

物事を個人的に受け止めないでください。経験から学んでください。

自信を持ってふるまう

あなたの要望、感情、意見を正直で直接的に、また適切に表現してください。自分のコメントに対する責任を持ってください。自分自身の立場を説明しながら、他の人が違う視点を持っていることを認識してください。

I(アイ)メッセージ

I(アイ)メッセージという、効果的なフィードバックの仕方があります。これは、議論を開始する人は個人的な見解と必要性から行うので、”I(私)”というフォームを使用してフィードバックを提供するためです。
 
効果的なフィードバックは、よりクリアな対話を生みます。それは2つのことに焦点を当てています。正直な自己表現―他者への思いやりのある方法で自分にとって重要なことを明らかにすることと、共感―積極的に耳を傾けること、です。効果的なフィードバックはお互いを理解するために、当事者が断定的な用語(良いか悪いか、正しいか間違っているか、フェアかアンフェアか)ではなく、客観的で中立的な用語(事実の観察、気持ち、要求)で、自分自身を表現することをお勧めします。
 
・中立的な観察をする(解釈や評価とは区別する)
・気持ちを表現する(感情は理屈や解釈とは区別される)
・要求(深い動機)を表現する
・リクエストする(明確で、具体的で、実行可能で、明示的または暗黙の要求ではないもの)
 
効果的なフィードバックの練習をすることは、話し手と聞き手が対立をしている場合でも、注意深く、また忍耐強く他者の話を聞くことを意味します。聞き手は、話し手の言葉を言い換えて反応し(”・・・ということですね”)、話し手の言葉のニーズを認識しようとすることによって、共感を示すことができます。(”あなたが必要としていることは・・・”
 
原則として、I(アイ)メッセージは、不要・誤解なく、非常に繊細な問題であっても対話の提起をすることができます。なぜなら、I(アイ)メッセージには、隠された意味や、ほのめかし、ヒント、診断、罪悪感がないので、受け手は脅威に感じる必要も、防御的になる必要もないからです。

フィードバックを受け取ることについての考え

フィードバックを受け取ることは、与えることと同じくらい難しい場合があります。フィードバックは指摘を受け入れられないことがあり、意識的に「自分には関係がない」と、重要性を無視しようとする可能性があります。あなた自身の認識は、フィードバックを与える人の認識と異なることが多いため、説明もしくは防御の必要性を引き起こす可能性があります。

フィードバックを受けるときに避けるべき一般的な落とし穴

・防御的になる
・それらが間違っていることを証明しようとする
・自分自身を変えるために何かをしなければならないと感じる
・自分自身を正当化するための回答を用意する
・情報を受入れない
・聞いたことについて何をするにも無力に感じる
・焦点を変え、話し手を攻撃する
・メッセージを一般化し、すべてについて嫌な気分になる
・メッセージを一般化し、すべてにおいて完璧だと思い込む
 
コミュニケーションをオープンに保ち、継続的なフィードバックを促進するためには、与えられたフィードバックに一生懸命耳を傾けることです。たとえそれが喜ばしいものではなくても、フィードバックを受け入れることを示します。同時に、フィードバックを提供してくれた人に、彼らの気持ちを尊重していることを示しましょう。
 
この場合、聞くことは、黙っていることです。その人を見て、彼らが言おうとしていることを理解しようとしてください。フィードバックを受け取ったら、対話を通して誤解を解消することができます。
 
フィードバックを受け取る様々な方法は、”フィードバック手順”で説明できます。
 
変更、強化、維持する;フィードバックを読み解き、意識的な選択をする
理解する;聞いて、受け入れる
説明する;”その通りです。でも…”
守る:”いいえ、そうではありませんでした”
切り捨てる;”それは私には何の関係ありません”
 
フィードバックはとても価値のある情報だということを忘れないでください。積極的に、かつ十分な注意をもって聞く価値があります。
フィードバックを聞くことで、次のことができます:
 
・あなたがうまくいっているのか―何がうまく機能していて、何がそうでないのか、に気づくことができます
・あなたの可能性を最大限引き出すために、あなた自身の成長のためのアイデアを与えてくれます
・現実と向き合うーあなたがどのように自分自身を見ているかと、他の人があなたに言うことを比較することができます
 
あなたがフィードバックされた内容はおそらく予期していない、また驚くべきことかもしれません。強い感情で反応するかもしれません。フィードバックは、答えやあなたからの防御を必要としません。良いフィードバックは、情報の提供であり、性格や可能性の診断ではないのです。
 
※この記事は、Hyper Islandのブログに掲載されている原文:How to Develop Effective Feedbackを、許可を得て翻訳、編集したものです。

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