デジタルマーケティングの仕事に必要なスキルとは?

消費者のニーズや行動が目まぐるしく変わる昨今では、その変化にキャッチアップしながらマーケティングを続けるのは簡単ではありません。そうした中で必要とされているのが、デジタル技術を駆使したデジタルマーケティングのスキルです。
 
ただしデジタルマーケティングは、ITや従来からあるWebサイト運営に関するスキルだけでは実践できません。この記事ではデジタルマーケティングとは何かを振り返った上で、デジタルマーケティングに必要な幅広いスキルの種類について解説します。

デジタルマーケティングとは

「デジタルマーケティング」とはSEO・SNS・メール・アプリ・コンテンツ配信など、様々なデジタル技術を使ったマーケティング手法の総称です。
 
スマートフォンが普及した昨今では、老若男女問わずいつでもどこでも簡単にインターネットへアクセスできます。SNSや比較サイトで口コミをチェックしたり、実店舗で商品を確認したあとにECサイトで購入するなど、消費者行動は多様化しているのです。
 
デジタルマーケティングでは、オンライン・オフライン問わず収集可能な消費者の行動データを分析します。その上でユーザー一人ひとりに最適なサービス・マーケティングを実践するのが、デジタルマーケティングの目的です。

デジタルマーケティングに必要なスキル

デジタルマーケティングを高い品質で実践するためには、様々なスキルが求められます。以下、実際にどんなスキルが必要とされるか1つずつみていきましょう。

マーケティングの知識とスキル

デジタルマーケティングといっても、ベースとなるのは旧来から存在するマーケティングです。デジタルマーケティングを成功させるためにも、マーケティングそのものの幅広い知識・スキルは欠かせません。マーケティングの基本的な概念やフレームワークは押さえておくようにしましょう。たとえば、以下のものがあります。
 

・3C分析

Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の3つについて分析する手法のこと。これら3つの頭文字をとって、3C分析と呼ばれています。
※同じような、事業をとりまく調査や環境分析として、PEST分析やファイブフォース分析、SWOT分析などもあります。
 

・STP

Segmentation、Targeting、Posisioningの3つの頭文字をとった、マーケティングの基本的な概念。顧客を様々な切り口で細分化し(Segmentation)、細分化した市場や顧客の中からターゲットを定め(Targeting)、ターゲットに対して自社商品の明確な差別化を図る(Posisioning)ことを指します。
 

・4P

自社製品を理解することで、顧客のニーズにあった製品やサービスを提供するための分析のこと。具体的には、Product(製品・サービス)、Price(価格)、Place(販売場所・提供方法)、Promotion(販促活動)の4つについて分析を行います。マーケティング・ミックス(MM)とも呼ばれます。

情報収集・リサーチスキル

自社に集まる情報だけでなく、市場や顧客、競合に関する情報も、前項で解説した3C分析などのフレームワークを用いてリサーチする能力が必要です。

さらに、デジタルマーケティングを取り巻く環境は、激しく変化しています。新しいトレンドやサービス、ツール、消費者動向、検索アルゴリズムなど、様々な情報をいち早くキャッチし、しマーケティングに活用する能力も重要です。

分析スキル

フレームワークを使って分析するスキルやWeb解析のスキルが求められます。なお、この場合のWeb解析とは、Webサイト(ECサイト)の解析にとどまりません。市場や競合の調査をはじめ、SNS、検索トレンド、スマホアプリの利用状況など広範囲に及びます。デジタルマーケティングでは、これらの分析によってデータを深く解析し、データの背後にある顧客心理や行動パターンを読み解き、施策に活かすことが重要です。

戦略立案・施策実行スキル

フレームワークを用いた分析結果に基づいて、適切な戦略を立案し、それを施策に落とし込んで確実に実行していくスキルも重要です。戦略の立案では、現状の課題を把握し、その課題を解決する施策を決定します。さらに実行後、効果測定をすることで、仮説・検証を繰り返し、適切なPDCAを回していくことが大切です。

コミュニケーション・調整スキル

戦略や企画を推進するためには、チーム内の意思疎通はもちろん、クライアント、外注、他部署、上長などとの調整も必要になります。デジタルマーケティングにおいて、これら関係者とのコミュニケーションや調整をはかるスキルも重要です。

テクノロジーやツールを活用するスキル

デジタルマーケティングでは、デジタル技術を駆使してマーケティング活動を行います。扱うデータの種類も多岐にわたることから、活用されるツールの種類も少なくありません。デジタルマーケティングでは、これらのテクノロジーやツールを活用するスキルが求められます。
 
【デジタルマーケティングで活用される主なツールの種類】

・MAツール

新規顧客の獲得や見込み客の育成まで、マーケティングに関わる一連の活動を自動化するツール
 

・CRMツール

顧客とのコミュニケーションや案件の進捗といった状況を可視化し、社内で共有するためのツール
 

・アクセス解析ツール

Webサイト/ECサイトを訪れたアクセスの内容を解析するためのツール
 

・SEOツール

検索エンジン最適化(SEO)の対策に有効なデータを収集・分析するためのツール
 

・名刺管理ツール

顧客と交換した名刺をデータ化・一元管理し、社内で共有するためのツール
 
デジタルマーケティングに関わるツールは、常に新しい種類がリリースされています。そのため既存ツールを使い続けるだけでは、デジタルマーケティングで競合企業に勝ち続けることはできません。既存ツールより効果が期待できるのであれば、恐れず新しいツールへ乗り換える勇気や積極性も求められます。

デジタルマーケターが持っていると役立つ資格

デジタルマーケターになるために、必ずしも資格を取得する必要はありません。ただし資格があれば自分のスキルを第三者に証明できますし、資格取得がスキルアップのきっかけにもなります。
 
【デジタルマーケターが持っていると役立つ資格の例】

・Web解析士

アクセス解析のデータを軸に、営業の成約率などオフラインのデータを含め、事業の成果につながるマーケティングスキルを問う資格です。アクセス解析のスキルはもちろん、KPI設計や計画立案などのスキルも求められます。
 

・Web検定

ビジネスシーンで必要となるWeb関連の広範な知識を問う資格です。ビジネスで成果をあげるWeb制作のスキルを問う「Webプロデューサー」や、Webサイト制作のスキルを問う「Webデザイン」などの種類があります。
 

・マーケティング・ビジネス実務検定

デジタルマーケティングにとどまらず、マーケティングに関する広範な知識と理論の習熟度を問う資格です。特定の業種・業界にとらわれないマーケティングに関わる共通のスキルを証明できます。

デジタルマーケティングのスキルを身に着けるには

デジタルマーケティングで必要なスキルは多岐に渡ります。そうした中で、必要なスキルを身に着けるには、基本的な知識の習得が欠かせません。まずは関連書籍やセミナー、動画などでそれら知識を習得しましょう。マーケティング全般の知識はもちろん、データドリブンなデジタル企業のやり方、考え方を理解することが必要です。
 
しかし、知識の習得だけでは、なかなかスキルを身に着けることは難しいものです。
 
Hyper Island(ハイパーアイランド)のデジタルマーケティングコース(2024年6月、2025年1月開催)では、知識を習得するだけではなく、実践までを体験でしていただくことで、スキルの習得に近づくことを可能にしています。
具体的には、デジタルマーケティングのエコシステムをナビゲートする方法、グロースハッキングの手法、ソーシャルの役割、データの使用方法、組織の成長を促進するためのツールと知識の入手方法を学びます。また、グロースハッキングを通じて、サービスや製品を成長させていくための手法を総合的な観点で設計していく力を養います。さらに、コンテンツとしてゲーミフィケーション要素を盛り込んだ「グロースハック・ゲーム」などを実施します。
 
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